今シーズンのトレンドやキーワードにまつわる
大人の女性のフェミニティについて
人気スタイリスト川上さやかさんに聞きました。
Q.どんな人に女性的な美しさを感じますか？
A.品のある大人の女性は素敵だなと思います。例えば、体のラインを強調することは異性が思う女性らしさであって、同性からはあまり受け入れられないですよね。私にとって女性的な美しさは上品であることと同義で、首筋や鎖骨、足首など女性の体の華奢な部分を上手に生かして服を着ている人に惹かれます。
Q.大人のきれいなトレンドの取り入れ方は？
A.まず大人はトレンドで全身を固めず、ひとつに抑えることが大切。トレンドって見慣れていないものなので、全身を固めてしまうと声をかけづらい人になってしまう。言葉を変えると、親しみやすい雰囲気がゼロ。仕事をする上で人が寄ってこなくなってしまうのは避けたいですよね…。ひとつ主役になるアイテムを決めて、ほかはベーシックなアイテムに。トレンドを取り入れたら、あとは引き算していった方がうまくいくと思います。
Q.通勤スタイルでトレンドのOKラインを見極めるには？
A.仕事をしていると自分本位ではいられないですよね。それはファッションにも言えることで、自分がおしゃれだと思うことよりも、相手がどう思うかが肝心。相手があっての仕事だと思うので、シーンに合ったおしゃれが大事です。着用したドットのブラウスで言えば、ベースが黒だからOK。合わせるボトムはシンプルですっきりとしたラインにするなど、バランスを取ります。
大人が取り入れやすい、黒ベースのランダムで小さなドット。「スタンドネックがシフォン素材やパフスリーブの甘さを控えめに。ふわっとしたデザインなので、タイトスカートで引き締めて、Iラインを意識しました」。バックスタイルのボウタイはリボン結びしてアレンジすることも。ストレッチ&前スリット入りではきやすいハイウエストのタイトスカートは取り外し可能なサスペンダーつき。
他スタイリスト私物
滑らかな肌触りと軽い着心地が魅力のワイドリブニット。バイアス編みは華奢見え効果も。「黄味の強いベージュは春夏のトレンド。リラックス感のあるロング丈も今の気分です。イエローベージュにはブルーデニムを合わせ、春らしいフレッシュなコントラストをつけました。ゆったりとしたドロップショルダーは抜けの出るスリットや前後差があると、小柄な私でもバランスを取りやすく、着やすいです」。
デニム(参考商品)、他スタイリスト私物
「先シーズンから人気のCPOジャケットは着方次第で女っぽく楽しむことも。ドライタッチなジャケットに光沢のあるキャミワンピースを合わせて素材感をミックス。ビッグシルエットをそのまま大きめに着るのではなく、共布ベルトでマークすることでよりフェミニンに。モカ×ピンクベージュのワントーンもきれいですよね」。サテンライクなキャミワンピースは深めに開いた胸元と背中、バックスリットもポイント。
他スタイリスト私物
柔らかな風合いのフェイクスエードのコートとブラウス。「個人的にも春夏にスエード調の素材を取り入れるのが好きです。アイボリーやピンクは顔色がきれいに見えつつ、ドライな質感のおかげで、女っぽくなり過ぎないのがいいですね」
ベルトつきキュロットパンツはひざ下の丈感がトレンド。オンオフ楽しめる、旬の一本。「大人っぽいとろみ素材なので、冒険になるモードな丈も無理なく試せます。すっきりとしたシルエットとセンタープレスも上品。タックインして着ても素敵」
フロントボタンのロングワンピースはボタンを開けて軽めの羽織りとして着ることも。「ウエストの高めの切り替えやタック、ボリュームのある袖が体を立体的に見せてくれるので、スタイル良く見えます。ミントカラーが今年らしいです」
